刺青の読み方と語源について

刺青の読み方

「刺青」の読み方は?

現代の刺青の読み方は「いれずみ」と一般的に読まれています。
しかし、この刺青(いれずみ)という文字が世に浸透したのは意外と新しく、明治時代に入ってからと言われています。

刺青の読み方と語源についての解説です。

冒頭でもお伝えしましたが、刺青の読み方は「いれずみ」と現在は読まれています。

しかし、元来刺青という文字は(しせい)と読み、時代の流れによって「しせい」から「いれずみ」へと変化していったのです。

一般的に使われるようになったのは明治時代で、小説家である谷崎潤一郎の処女作「刺青(しせい)」からこの言葉が世の中に広まっていったとされています。
そうです、もともと刺青「しせい」と読まれていたのです。

戦後に映画会社が刺青という漢字を「いれずみ」と使ったことから、刺青=いれずみと一般化していくのです。

他にも、江戸時代ではイレズミを指す漢字として「入墨」「彫り物」といった言葉も使われていました。

いずれにせよ、現代でイレズミを表現する漢字は「刺青」を使うことが多いです。

また。刺青の正しい読み方である(しせい)を使ったとしても、聞いた人は(しせい)の意味が分からず困ってしまうでしょう。

ですので、しせいを使う時は和彫りをいれている人やタトゥーが好きな人と会話する時に使うとよいでしょう。

他にもある?日本のイレズミを意味する漢字と読み方。

また、もしあなたが温泉などで、立派な刺青を入れている人を見かけて、声をかけたくなったというシチュエーションに遭遇したとしましょう。

そんな時はイレズミではなく、『立派な彫り物(ほりもの)ですね』と言うのが好ましいです。

なぜなら彫り物という言葉は、簡単にいうと和彫りの事を指すからです。

なぜ、イレズミじゃなく、彫り物という言葉を使った方が良いかというと。

江戸時代の犯罪者への刑罰のひとつで(墨刑)というのがあり、犯罪者の身体に墨をいれる時代が合ったのです。このことを入墨という言葉が使われていた時代があり、人によっては気にする人もいるからです。

(刺青)(入れ墨)についての違いはコチラをご参考下さい。

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以上、言葉というものは、ある時代ではこう使われ、また別の時代ではこう使われ、といった具合に言葉は常に変化しています。刺青の読み方も同様に、昔は「しせい」と読まれていたのが「いれずみ」と読み方が変化していったのです。

しかし、誤った言葉の使い方が時代の変化によって、誤った方へ上書きされるなんてことは珍しくありません。広辞苑など辞書が改訂するように言葉は常に変化するものです。読み方も同じです。

普通の人が普通に使うのであれば刺青はいれずみと読んでも全く問題はありません。

気にすることなく使いましょう。

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