「刺青」と「入れ墨」
読み方は同じ”イレズミ”ですが、この違いって何でしょうか?また、『TATTOO』の意味は?
今回は、この両者の違いや意味についてご紹介します。
「刺青と入れ墨」の違いについて
令和の時代では、この2つの言葉の認識の違いはなく、ともに”イレズミ”と呼び、墨(インク)をつけた針で皮膚に文字や図柄を描く事を指しています。
そう、みなさんが普段使っている言葉のイレズミです。
しかし、もともとは両者に明確な違いがあったのです。
さかのぼること江戸時代。
当時はそれぞれの単語を次のように区分していたのです。
「刺青/彫り物(ほりもの)」
自ら好んで背中や腕に文字や図柄を彫ること。
当時の鳶職人、博打打(ばくちうち)や火消人足(ひけしにんそく/町の消防組織)などは、勇み肌を競い刺青を施したと言われています。
図柄は、龍や水滸伝英雄や倶梨伽羅悶々(くりからもんもん)などが流行。
当時の刺青はとても苦痛で、完成まで長い時間を耐えたと言われています。
また、彫り物と一緒に「文身」や「刺青」は同義語。
「刺青」は”しせい”と読まれていたが、戦後のある映画会社が”しせい”を”いれずみ”として映画を作成したことから、「刺青」も”いれずみ”と呼ばれるようになったといわれています。
「入れ墨(いれずみ)」
犯罪を犯した者への刑罰としてなされていたもの。
中国から伝わった刑罰の一つで犯罪を犯した者は、顔や腕に”入れ墨”を入れられた。
犯罪の回数や地域によって模様は異なり、1872年(明治5年)に入墨刑が廃止されるまで各地域で続いたと言われています。
↓左側の3回目の犯罪で額に『犬』となってしまうのは、ちょっと・・・・む・・むごい。
アメリカのスリーストライク制度みたいだね。
腕に2本線のデザインは一昔前にアパレル業界で流行りましたよね。
タトゥー(Tattoo)の意味
こちらは、刺青(入れ墨)を英語表記にした言葉です。
英語圏では、TattooをTattooing等のようにして動詞としても使います。
Tattoo(タトゥー)の語源は、18世紀中頃にタヒチ、トンガやサモアで使われていた言葉の「タタウ」やマルケサンの言葉「タトゥ」から伝わったとされています。
刺青と入れ墨とタトゥーの違いのまとめ
まとめると、
このように昔は両者に明確な違いがありました。
さらに細かい区分については諸説ありますが、今の時代でこの言葉を使ったとしてもちらを使っても問題にはならないでしょう。
両者の言葉の違いより、彫り物へ込めた思いを深く考えさせられた今日この頃でした。
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